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今月のお題「『寺島浴場の怪人』の必需品!」 [きゅ~め~る今月のお題]

毎月9日は、「9」と「キュー」で、「キューブリックの日」。
劇団メルマガ「きゅ~め~る」の配信日、毎月9日は、
各自が持っているブログで全員が同じお題で記事を書く、
という11年も続いている企画の日でありまして、
今回は3週間後に迫った7年ぶりのシアターキューブリックの銭湯演劇に因んで、
「『寺島浴場の怪人』の必需品!」というお題でブログを書きます。

今回の作品は2010年6月に上演した『曳舟湯の怪人』のリメイク公演。
『曳舟湯の怪人』は、劇団のホームグラウンドを墨田区に移して、
演劇と地域の協働を本気で考え始めた一番最初の公演でした。
しかも、生まれて初めて「銭湯」で上演するお芝居というだけあって、
上演する銭湯のお風呂に毎日浸かって、
作品としてどこを目指して何をすればいいのか、毎晩考えたものでした。
東京の銭湯はお湯が熱めなので、長湯するのも大変でしたね(笑)

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ウチのすぐそばにも銭湯があって、
家を建て替える前は自宅にお風呂がなかったこともあり、子供の頃は銭湯通いでした。
だからなのでしょうか、銭湯に行くと、子供の頃のことをよく考えます。
そして、なるべくして『曳舟湯の怪人』は子供の頃の記憶のお話になりました。
その作品のリメイクが『寺島浴場の怪人』です。

記憶って不思議なもので、
何年経っても鮮明に覚えていて、しばしば思い出す記憶もあれば、
ある時、不意に思い出す記憶もあって、脳みそっておもしろいなあって思います。
『寺島浴場の怪人』は、この「不意に思い出す」ほうの記憶のお話です。
自分でもほとんど気にかけていなかった記憶なもんだから、
断片的で、本人のほうがその記憶に翻弄されるんですよね。
自分がその記憶のどこに、どんなわだかまりを持っているか、
そのことさえ自分でよく分からない、というか思い出せない……。


というわけで僕が考える必需品は、「みなさん自身」ですかね。


みなさんもそれぞれ何十年も休まず生き続けているので、
自分の奥底に眠っている記憶というものが、
どれだけあるか分かりませんね。
とてつもない数の記憶と、とてつもない感情量が眠っているんだと思います。
人ってすごいです。生きていることってすごいです。
憶えていることも、忘れることも、おもしろい。

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寺島浴場がある墨田区東向島は、昔ながらの路地が多く残る街です。
細い路地を走るちびっ子たちは、みなさんを子供時代に連れていってくれます。
キューブリックメンバーのナビゲートによる東向島まちあるきをご用意した回もあります。
『寺島浴場の怪人』に登場する人物たちが駆け回った街を歩いて、
そして銭湯での演劇をご覧いただいて、それから、広い湯舟に浸かる!
なんという贅沢な、そして不思議なお芝居の楽しみ方でしょう!!(←自画自賛)


その場合……
12:00~13:00 東向島まちあるき
13:00~14:00 ランチタイム (13:40開場)
14:00~15:00 ★お芝居タイム★
15:00~15:30 一服
15:30~ お風呂タイム
という感じの流れですね。書き出しただけでウキウキしてきましたよ!



僕も今回の脚本を書きなおすにあたって、
地元の墨田区を歩き歩いて、知らなかった魅力をようやく発見したりしています。
演劇はこうやって、自分自身をふわっと豊かにしてくれるんですね。
あらためて自分のお仕事に感謝です。
シアターキューブリック7年ぶり2回目の銭湯演劇
『寺島浴場の怪人』、とても楽しくふんわりとした一日を過ごせると思います。
ぜひぜひ、ご覧ください!

キューブリックのみんなが書く「『寺島浴場の怪人』の必需品!」は何かな?
メンバーのブログには劇団ホームページトップからどうぞ! http://www.qublic.net/

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台所で決壊 [日々雑録]

自宅の台所の机で仕事をしながら、ボタボタ涙を流して泣きました。

目下、脚本執筆中で基本的に気持ちに余裕が無い毎日を送っているのですが、
それでも前回のブログにも書きました通り、自身のルーツに再度向き合うべく、
岡村孝子さんの音楽を昔から直近のものまで全て「再インストール」している最中で。


ただ、僕の詰めの甘さといいますか、何といいますか、
昨年リリースされましたベストアルバムがあるのですが、
自分が既に持っているアルバムと収録曲が重複しているであろう、
ということでまったくのノーマークでした。
しかし、よく見てみると、
2枚組アルバムの2枚目のいちばん最後の最後の見慣れないタイトル、
「新曲」とあるではないですか。
遅まきながら、手に入れましたとも。

最後の曲は「Hello」という曲です。


紡がれている言葉、旋律が僕の琴線を攻撃してくるのは毎度のことですが、
2コーラス目のサビで、「突如」です、突如、辛島美登里さんの、
そして、さらにその後、平松愛理さんの声が襲い掛かってきた時、
脚本を進めるべくパソコンのキーボードを打っていた僕は、声も出さずに号泣しました。


岡村孝子さんといえば「あみん」で、
パートナーの加藤さんとは一心同体のような印象で、ハモリも絶妙な調和ですが、
今回突然現れた辛島美登里さんや平松愛理さんは、
それぞれの長いソロ活動で活躍し続けてきたビッグアーティスト。
そのお二人が岡村孝子さんの曲に出てくるという、普通では考えられない作品。
声も歌い方も、それぞれの個性が炸裂していて、であるのに、
加藤さんとの絶妙なハーモニーとはまったく趣が異なる調和、まさに「共演」。
また、歌のテーマが、「頑張り続けてきた人たちへのエール」のような内容で、
長い時間のなかで人と人がめぐりあう奇跡を讃えているのですが、
歌詞だけでなく、旋律だけでなく、
お二人の存在そのものがテーマと完全に結びついていました。
いつも自分の周りにいて支えてくれている人たち、
そしてこれから出会うかも知れない人たち、
その「有り難さ」を問答無用に突然突きつけられた、そんな感じです。

僕はまだ、人生の酸いも甘いも経験し尽くした、とはとても言い難い未熟者ですが、
自分なりに山あり谷ありの時間をここまで送ってきて、
仲間との出会いや別れを繰り返し、そして今も素敵な仲間に囲まれ、
息を切らしながら、今も、次の山を越えようと悪戦苦闘の日々です。

そんな折に出会った、この曲、この言葉、そしてこの声でした。



曲のなかの一節です。

「あなたとめぐりあって 喜び分かちあって
このきらめき 胸にきざみ 明日へ歩いていく」



世の中にはたくさんの刺激的で有名な音楽があって、
それらと比べれば、岡村孝子さんの音楽はとても平穏な印象があります。
ですが、食べてみて、あるいは食べ続けることで
ようやく分かる味や食感というものが確実にあります。
まるで、するめいかのようです。

今もお餅が胸につかえているみたいに、胸が苦しいです。
それくらい、僕の心に深い爪痕を残す音楽。
僕の細胞はやはり、この人の言葉と旋律で出来ているようです。

この曲は、ベストアルバム「DO MY BEST II」の最後の曲として収録されています。

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