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城下町・棚倉を訪ねる(2) [日々雑録]

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棚倉城は、城造りの名手と言われた丹羽長重の普請によって、
江戸時代初期に造られた典型的な平城。
小ぶりな平城の割には濠の幅が広く、アンバランスな様子が面白い。

追手門跡を過ぎると、大きな欅が鎮座して出迎えてくれた。
この木は棚倉城が造られる前からここにいたわけで、
この城、そしてこの町の、栄枯を見守ってきたのだろう。
この大ケヤキは今も棚倉の町のシンボルであるらしい。
町のシンボルが古くからある何かであるのは、とてもいい。
僕も人生の大先輩にお会いするような気持ちで、木を見上げた。
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濠の内側には当時の土塁が回廊状にしっかりと残っていて、
土塁の上を歩きながら、現在の棚倉の街を望むことができる。
本丸跡はだだっ広い広場と駐車場になっていて、
土塁から見下ろすと棚倉城の規模がよく分かる。
かつてはここに御殿があって、それを長屋状の多聞がぐるりと囲んでいたわけだ。
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▲在りし日の棚倉城はこんな感じだったらしい。

丹羽長重の高い技術で築かれた棚倉城は、小ぶりながらも守りに適し、
かといって藩の権威を誇示するわけでもなく、
「政庁」としての役割を堅実に果たすために過不足のない城、という印象。
ちなみに築城した丹羽長重は城の完成を待たずに白河への転封を命じられた。
この切ないエピソードも、なんだか、すき。栄転だったのがせめてもの救い。

誰もいない城跡を歩いていると、近くの学校から音楽の授業の歌声が聞こえてきた。
自分は素敵な国に生まれたんだなあ、と、なぜか少し胸が苦しくなった。

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